2015-01-01から1年間の記事一覧

日本人の単一階級意識の源泉

今政府が「一億総活躍社会」という妙なスローガンを掲げているが、少し昔には「一億総中流」という言葉が流行したことがあった。当時子供だった僕は「みんな普通ってことでしょ?」と思っていて、特にこの中流意識が変だとか変わっているとは感じていなかっ…

安倍政権の戦略は支持率が全て

第二次安倍晋三政権というのは過去存在した日本の政権の中では特異性が際立っている。集団的自衛権に代表される自衛隊の国軍化や戦前価値観の復活はもちろんだが、そういった政策の方向性は一旦脇に置いて、ここでは「戦略」の特異性を取り上げたい。 歴代首…

余談として:遊牧民族と狩猟民族

これは過去記事の牧畜民族という観点から西洋人を理解すると農耕民族と言う観点から日本人を理解するの補足である。 日本とヨーロッパは遠く隔たっているにもかかわらず古代―中世―近代とよく似た発展段階を経て いる。これには他の状況的な共通点もあるが(…

18歳成人論:18歳からは「何もかも大人」であるべき(だが)

選挙権を18歳から持てるようになった。この政策についての政治的な思惑はさておき、ここではまず「18歳成人論」を唱えることにする。 参考: 18歳を「成人年齢」にして大丈夫か? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト …

マーケティング仮説:消費者は徐々に「賢明化」する

企業にとってマーケティングで市場の変化を敏感にとらえることは大切だ。しかしそれが簡単ではないことは、名だたる大企業がたびたび変化の流れを読み間違えて失敗していることからもわかる。市場の変化自体は売れ行きにそのまま表れるはずなのだが、重その…

農耕民族と言う観点から日本人を理解する

このタイトルは一見何の変哲もない印象を与えると思うが、前のエントリー、「牧畜民族という観点から西洋人を理解する」の続きである。西洋の思想、それも根源的な感覚は時に日本人に理解しがたく感じる。それを「牧畜民族」という要素に想像力を使うことに…

牧畜民族という観点から西洋人を理解する

西洋社会は牧畜文化が基になっている。よく「西洋人は狩猟民族」と言う人がいるが、牧畜は狩猟と違い、れっきとした農業である。ヨーロッパの民族は元々狩猟民族ではあったし後々まで狩猟色が濃い地域もあるが、これは日本の縄文文化と同じように考えてよい…